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皮膚良性腫瘍
皮膚良性腫瘍にはさまざまなものがありますが、粉瘤や脂肪腫などが多くみられます。良性腫瘍なので基本的には切除する必要はありませんが、悪性腫瘍の疑いのあるものや、感染を伴うもの、美容的に問題になるものでは手術を行うことがあります。
粉瘤
顔、首、背中、会陰部などにできる数mmから数cmの半球状で、中央に黒い穴があり、強く圧迫すると、臭くてドロドロした弼状のものがでてきます。粉瘤そのものは痛みなどを伴いませんし、がん化することもなく、気にならなければ様子観察することも可能ですが、時に袋内へ細菌が侵入し感染すると感染性粉瘤となり大きく腫れ、切開と排膿が必要になることがあります。
脂肪腫
背部、肩、頸部(くび)などに現れることが多く、上腕、でん部、大腿など四肢にもみられることがあります。腹腔内の臓器(胃など)にも認めることがあります。痛みなどの症状は無く、皮膚がドーム状に盛り上がり、柔らかいしこりとして認められます。大きさは数ミリ程度の小さなものから直径が10cm以上に及ぶものまでさまざまです。20歳以下には発症することはまれで40~50歳代に多くみられます。女性や肥満に多いといわれています。
瘢痕
やけど・擦り傷・切り傷などの外傷、手術後やニキビなどで傷あとが残ることがあります。深い傷であるほど目立つ傷あとになりますが、浅い傷でも広範囲に及べば整容的に問題となることがあります。傷あとにはいくつかの種類があります。痛みがある傷が経過で治り、その残った傷あとを「成熟瘢痕」といいます。「肥厚性瘢痕」は深い傷のあとで、傷ができてしばらくはミミズばれのように盛り上がります。お腹など手術後の傷あとなどが肥厚性瘢痕になりやすいといわれています。この他に、皮膚の深いところにある真皮で炎症が続いて生じてしまうケロイドがあります。
陥入爪(巻き爪)
陥入爪(巻き爪)は、爪が横方向に曲がり爪の下の皮膚をつかむように巻いている状態をいいます。陥入爪は爪の両端から爪が皮膚に食い込むことで炎症や腫れ、疼痛が生じます。傷が化膿してしまうこともあります。巻き爪と陥入爪が合併して起こることも少なくありません。早期治療を望まれる場合や、爪矯正などの保存的治療が無効な場合には手術をご検討ください。